困ったときHP-06
観葉植物の冬越し温度|植物別の最低温度、取り込む時期、窓辺と床の冷え、冬の水やりと保温のコツ
観葉植物の冬越しは、夜の最低温度で決まります。植物別の目安を下回る前に室内へ入れ、窓辺の夜の冷えと暖房の風を避けます。
この記事の内容(15項目)
- 結論:観葉植物の冬越しは何度を目安にする?
観葉植物を屋外から室内に入れるのはいつから?1
- 観葉植物はいつまで外に出しておける?
- 植物別の冬越しの最低温度は?
冬の観葉植物の置き場所はどこがよい?3
冬の観葉植物の水やりは、頻度・時間帯・水温をどうする?4
- 観葉植物の肥料はいつ止める?
冬に出やすいトラブルは何?3
- 寒さで傷んだ観葉植物は、どう判断する?
ビニールやプチプチで保温するときの注意は?3
- 観葉植物の冬越しで見直すことは?
- 観葉植物の冬越しの話に出てくる用語は?
- 一緒に読みたい記事は?
- 出典
結論:観葉植物の冬越しは何度を目安にする?
観葉植物の冬越しは、夜の最低温度が植物ごとの目安を下回らないかで判断します。多くの観葉植物は、10℃前後から寒さの傷みが出始めます。
一般には「5℃以上」「10℃以上」など、資料によって幅のある数字が紹介されています。どちらも間違いではありません。
5℃は「枯らさない線」、10℃は「元気を保つ線」と読むと整理できます。ハイポネックスは、室温が10℃を下回ると元気がなくなるとしています。
ポイントはここです。見るのは昼の室温ではなく、夜明け前の鉢の置き場所の温度です。
昼は暖かい部屋でも、暖房を切った夜の窓辺は冷え込みます。観葉植物が寒さで傷むのは、たいてい夜です。
この記事の順番です。
- 屋外の株をいつ室内に入れるか、いつまで外に出せるか
- 植物別の冬越しの最低温度
- 窓辺・床・暖房の風を避けた置き場所
- 冬の水やりの頻度・時間帯・水温と、肥料を止める時期
- 冬に出やすいトラブルと、寒さで傷んだときの判断
- ビニールやプチプチで保温するときの注意
数値はすべて出典つきです。調べ方はこのサイトについてにまとめています。
| 時期 | 観葉植物の冬越しでやること | 目安 |
|---|---|---|
| 秋(10〜11月ごろ) | 屋外の株を室内へ。取り込む前に虫を確かめる | 夜の最低気温が約13℃を下回る日が続き始めたら |
| 初冬(11〜12月) | 夜の置き場所を決める。肥料を止める | 夕方に窓から部屋の中ほどへ |
| 真冬(12〜2月) | 水を減らす。乾燥とハダニに注意する | 土の中まで乾いてから2〜3日あける |
| 春(3〜5月) | 新しい芽を待つ。傷んだ枝を整理する | 芽が動いてから肥料と植え替え |
観葉植物を屋外から室内に入れるのはいつから?
観葉植物を室内に入れるのは、夜の最低気温が約13℃を下回る日が続き始めたころです。米国イリノイ大学の資料は、55°F(約13℃)を目安にしています。
観葉植物の冬越しで最初に決めるのが、取り込む時期です。10〜11月の今が、ちょうどその時期にあたります。
イリノイ大学エクステンションの資料には、こうあります。気温が55°Fを下回る日が続いたら、室内に戻し始める時期。
13℃は早いと感じるかもしれません。早めに入れるのは、観葉植物が傷む温度との間に余裕を取るためです。
フロリダ大学の資料では、熱帯生まれの観葉植物は約10℃未満で傷むおそれがあります。寒さの害(低温障害)が8〜12℃で始まる種類もあるとしています。
取り込む日は、カレンダーではなく天気予報の最低気温で決めるのが確実です。 同じ11月でも、地域によって夜の冷え方は大きく違います。
取り込む前に何をする?
取り込む前に済ませるのは、弱い光に慣らすことと、虫を持ち込まないことの2つです。イリノイ大学の資料の手順を表にしました。
| 順 | すること | 目安 |
|---|---|---|
| 1 | 屋外の日陰に移して、弱い光に慣らす | 約1週間 |
| 2 | 葉の表と裏、土、鉢の底に虫がいないか見る | 取り込む前 |
| 3 | 土に虫がいたら、鉢に水を流して追い出す | 見つけたとき |
| 4 | 室内に1〜2日入れ、室内にいる時間を少しずつ延ばす | 慣らしの続き |
| 5 | 室内では、ほかの株から離して置く | 3〜4週間。虫が出なければ合流 |
| 6 | 肥料を止める | 春まで |
取り込んだあとに、葉が何枚か落ちることがあります。クレムソン大学の資料は、環境が大きく変わると葉が落ちると説明しています。
同じ資料によると、この落葉はふつう3週間ほどで落ち着きます。取り込んだ直後に葉が落ちても、すぐに場所や水を変えないことが大事です。
取り込む前に、鉢の底と受け皿の裏ものぞいてみてください。虫はそこに隠れていることが多いです。
観葉植物はいつまで外に出しておける?
観葉植物を外に出しておけるのは、夜の最低気温が約13℃を安定して上回っている間です。下回る日が出始めたら、夜だけでも室内に入れます。
秋は、昼が暖かくても明け方に冷え込む日が増えます。とくに冷えるのは、晴れて風の弱い夜です。
気象庁は放射冷却を「地表面の熱が放射によって奪われ気温が下がること」と説明しています。コロラド州立大学の資料も、霜は雲の無い静かな夜に起きるとしています。
ベランダや窓辺の温度は、天気予報の数字と同じとは限りません。迷ったら、最低温度を記録できる温度計を、鉢の横に一晩置いて測ります。
| 夜の最低気温(予報) | 屋外の観葉植物 |
|---|---|
| 13℃を上回る日が続く | 外に出しておける。取り込む前の虫の確認を始める |
| 13℃前後の日が出てくる | 取り込みの時期。夜だけ室内に入れてもよい |
| 10℃前後 | 室内へ。熱帯生まれの株は傷み始める温度 |
| 5℃前後 | 屋外では多くの観葉植物が危ない。室内でも窓辺を避ける |
春に外へ出すときは、逆の順に進めます。夜の最低気温が同じ目安を安定して上回ってから、日陰で慣らします。
急に直射日光に当てると、葉焼けを起こします。アイオワ州立大学の資料にあるとおり、明るさは段階的に変えます。
植物別の冬越しの最低温度は?
植物ごとの冬越しの目安は、下の表のとおりです。同じ観葉植物でも、目安の温度と冬の水の量は植物で違います。
| 植物 | 水やり | 冬越しの目安(最低温度) (℃) |
|---|---|---|
| モンステラ | 土の表面が乾いてから。冬は控えめ | 10 |
| パキラ | 土が乾いてからたっぷり。冬は控えめ | 10 |
| ポトス | 土の表面が乾いてから | 10 |
| ガジュマル | 土が乾いてから。冬は控えめ | 10 |
| サンスベリア | 乾かし気味。冬は月1回程度 | 10 |
出典: ハイポネックス Plantia(育て方)・RHS 耐寒区分・ASPCA(毒性)
表の温度は「室内で冬越しさせるときの目安」です。下回った瞬間に枯れる、という線ではありません。
目安は、次の2つの資料を見て決めました。
- ハイポネックスの各植物の育て方(「◯℃以上」の記載)
- 英国王立園芸協会(RHS)の耐寒性の区分
RHSの区分では、H1bは最低10〜15℃、H1cは最低5〜10℃を保つ温室向けです。モンステラ、パキラ、ポトス、ガジュマルはH1bです。
サンスベリアはH1cです。メーカーの資料には、RHSより低い数字が書かれていることがあります。
メーカーの数字は「枯らさない線」、RHSの区分は「元気に保つ線」に近いと読めます。表の温度を、夜の置き場所で下回らないかを見るのが基本です。
表に無い植物は、買ったときの札や、メーカーの育て方の資料で確かめます。分からない熱帯の観葉植物なら、10℃を下回らない場所が安全側です。
表の水やりの列も見てください。同じ冬でも、サンスベリアはほかの4種より水をずっと少なくします。
| 植物 | サンスベリア |
|---|---|
| 光 | 明るい場所(耐陰性あり) |
| 水やり | 乾かし気味。冬は月1回程度 |
| 冬越しの目安(最低温度) | 10 |
| 湿度 | 低くてよい |
| 植え替え | 5〜8月、1〜3年に1回(資料で幅がある) |
| 毒性(犬・猫、ASPCA) | あり(サポニン) |
出典: ハイポネックス Plantia(育て方)・RHS 耐寒区分・ASPCA(毒性)
ハイポネックスの資料は、サンスベリアについてこう書いています。冬に冬眠状態に入ったら、水やりは一切行わない。
冬の観葉植物の置き場所はどこがよい?
冬の観葉植物の置き場所は、昼は窓辺の明るい所、夜は窓から離した部屋の中ほどが基本です。床に直置きせず、暖房の風が当たらない所を選びます。
冬の室内には、冷える場所が3つあります。窓辺、床、玄関です。乾きすぎる場所は、暖房の風の前です。
| 置き場所 | 冬の昼 | 冬の夜 | どうするか |
|---|---|---|---|
| 窓辺(レース越し) | 明るく暖かい。光を取るのに向く | 外の冷えがガラスから伝わる | 昼は窓辺、夜は窓から離す |
| 部屋の中ほど | 窓辺より暗い | 温度が安定している | 夜の定位置にする |
| 床の上 | 冷えた空気がたまる | 部屋でいちばん冷える高さ | 台やスタンドに乗せる |
| 暖房・エアコンの風の前 | 乾いた温風で葉の水が奪われる | 暖房を切ると急に冷える | 風の通り道から外す |
| 玄関・廊下 | 暗い | 暖房が無く冷え込む | 冬は置かない |
冬は日が短く、光も弱くなります。昼の光を取るには、窓辺がいちばんです。窓からの距離と明るさは、下の図が目安です。
窓辺は夜にどれくらい冷える?
窓辺は、夜になると部屋の中ほどより冷え込みます。ハイポネックスの資料も、窓辺や玄関は気づかないうちに冷え込むと注意しています。
パナソニックの解説では、冬の暖房の熱の半分以上が、窓などの開口部から逃げます。単板ガラスの家の調べで58%です。
熱が逃げる場所は、外の冷えが入ってくる場所でもあります。夜の窓辺は、部屋の温度計の数字よりも低くなります。
対策は、夕方に株を窓から部屋の中ほどへ動かすことです。動かせない重い鉢は、厚手のカーテンを閉めて株を部屋側に置きます。
夜は、カーテンと窓の間に株を残さないのが要点です。 カーテンの内側は、冷えた空気の通り道になります。
暖房の風はなぜよくない?
暖房の風は、根が吸うより速く葉の水分を奪うからです。葉先が茶色くなり、土も早く乾きます。
ウィスコンシン大学の資料は、室内の乾いた空気が葉の水を奪うと説明しています。冬の暖房の時期に、葉先の茶変が多いとしています。
冬の室内の湿度は、かなり下がります。数字は次のとおりです。
- イリノイ大学:冬の室内は10〜20%まで下がることがある
- パデュー大学:暖房の時期に15%まで下がるのは珍しくない
- パデュー大学:多くの観葉植物は35〜45%でよく育つ
ハイポネックスのガジュマルの資料も、暖房の風が直接当たる場所を避けるよう書いています。葉先から傷んだときは葉先が茶色くなる原因も見てください。
一方で、夜まで暖めすぎる必要はありません。イリノイ大学の資料は、夜は昼より5℃ほど低い温度を観葉植物は好むとしています。
ウィスコンシン大学の資料も、夜が暖かすぎると蓄えを早く使い、株が弱るとしています。夜は暖房を切ってもよく、守るのは表の最低温度です。
床の上はなぜ冷える?
冷えた空気は重く、床に沿って広がるからです。窓で冷やされた空気が下りてくる動きを、コールドドラフトと呼びます。
パナソニックの解説は、仕組みをこう説明しています。冷たい空気は下に、暖かい空気は上に動く。窓で冷えた空気は、床に沿って室内へ広がる。
暖房を強めても、足元は冷えたままになりがちです。床に直接置いた鉢は、その冷えた空気の中にあります。
鉢を台やスタンドに乗せて、床から離すのがいちばん手軽な対策です。 鉢の下に発泡スチロールや板を敷くと、床の冷たさも伝わりにくくなります。
冬の観葉植物の水やりは、頻度・時間帯・水温をどうする?
冬の観葉植物の水やりは、土が中まで乾いてから数日あけ、暖かい日中に常温の水で与えます。回数は日付で決めず、指で土を確かめます。
| 見るところ | 春〜秋(生育期) | 冬 |
|---|---|---|
| 水やりの合図 | 土の表面が乾いたら | 土の中まで乾いてから2〜3日後 |
| 1回の量 | 鉢底から流れ出るまで | 受け皿に少ししみ出す程度 |
| 回数の目安 | 生育に合わせて | 夏の半分以下 |
| 時間帯 | 真夏は朝か夕方 | 暖房で部屋が暖まった日中 |
| 水温 | 水道水のままでよい | 室温に戻した水 |
| 受け皿の水 | 捨てる | 必ず捨てる |
冬の水やりの頻度は?
冬の水やりは、土の表面が乾いてから2〜3日後が目安です。ハイポネックスの資料は、冬の量と回数を夏の半分以下としています。
冬は生育が鈍り、根が水を吸う量が減ります。土に水が残る時間が長くなり、根腐れを招きやすくなります。
ただし、暖房の効いた部屋は別です。パデュー大学の資料は、乾いた空気のせいで生育期より水やりが増えることもあると書いています。
ポイントはここです。冬の水やりは「週に何回」と決めず、毎回指で土の中を確かめます。 イリノイ大学の資料も、指を第二関節まで入れる方法を勧めています。
冬に水やりするのは何時ごろがよい?
暖房で部屋が暖まっている日中に与えるのがよいです。夜に冷え込む前に、鉢の中の余分な水が抜ける時間を取れるからです。
時間帯をはっきり書いた一次資料は多くありません。ここは、次の資料からの考え方です。
- クレムソン大学:水が多いと根の酸素が減り、根の病気が出やすい
- クレムソン大学:土の過湿・光不足・低温が重なると、葉にこぶ(水ぶくれ)が出やすい
- フロリダ大学:寒さで傷んだあとの水やりは朝を勧める
夕方に水をやると、湿った土のまま一番冷える時間を迎えます。冬は、夕方以降の水やりを避けるのが安全です。
迷ったら「今日はやめて、明日の昼にもう一度さわる」で大丈夫です。冬は、1日待って困ることはほとんどありません。
水の温度は何度がよい?
水やりには、室温に戻した水を使います。冷たい水が葉にかかると、白っぽい斑点が出ることがあります。
クレムソン大学の資料は、冷たい水で葉に白〜わら色の斑点が出ると説明しています。ハイポネックスの資料も、葉水には常温の水を使うよう書いています。
冬の水道水は冷たくなります。前の晩にじょうろへ汲んで、室内に置いた水を使うのが手軽です。
冬も葉水はしたほうがよい?
葉水は、葉の乾燥とハダニの予防に役立つので、冬も続けてよいです。ただし、部屋の湿度を上げる効果はわずかです。
ハイポネックスのガジュマルの資料は、葉水がハダニの予防にも役立つとしています。一方、イリノイ大学の資料は、霧吹きで上がる湿度は数分しか続かないとしています。
湿度を上げたいときは、イリノイ大学の資料にある次の方法が使えます。
- 鉢を何鉢かまとめて置く
- 小石を敷いて水を張った皿に鉢を乗せる(水は小石の上まで入れない)
- 台所や浴室の近くなど、湿気のある部屋に置く
葉水は、夜までに葉が乾くよう、暖かい日中にします。 葉が湿ったまま夜の冷えを迎えないためです。水やりで根を傷めたときは根腐れの見分け方を見てください。
観葉植物の肥料はいつ止める?
観葉植物の肥料は、室内に取り込むころに止め、春に新しい芽が動き出してから再開します。冬は生育がゆるやかで、肥料を使い切れないからです。
イリノイ大学の資料は、室内に取り込んだら春まで肥料を止めるとしています。ウィスコンシン大学の資料も、再開は春に活発に育ち始めてからです。
ハイポネックスの資料も、肥料は春〜秋で、冬は不要としています。理由は、使われない肥料が土に残ることです。
ネブラスカ大学の資料によると、休眠中の株に肥料を与えると、土に塩がたまります。高い塩分は、根を直接傷めます。
| 合図 | 肥料の判断 | 根拠 |
|---|---|---|
| 屋外から室内に取り込んだ | 止める | イリノイ大学 |
| 新しい葉が出なくなった | 止める | ウィスコンシン大学 |
| 寒さで傷んだ | 春まで与えない | フロリダ大学 |
| 植え替えた直後 | 2〜3週間は与えない | ハイポネックス |
| 春に新しい芽が動いた | 規定の倍率で再開 | ハイポネックス・ウィスコンシン大学 |
冬に元気がないからと、肥料を足さないことが大事です。 弱った株に足すと、塩が根を傷めて悪化します。
冬に出やすいトラブルは何?
冬に出やすいのは、葉が落ちる、根腐れ、ハダニの3つです。原因はそれぞれ、寒さや移動、土に残る水、乾いた空気です。
| 症状 | 冬に多い原因 | まず確かめること | すること |
|---|---|---|---|
| 葉が黄色くなって落ちる | 寒さ・取り込みや移動による環境の変化 | 夜の置き場所の温度。最近動かしたか | 夜は窓から離す。3週間は場所を変えない |
| 株元が柔らかい・葉がしおれる | 根腐れ(冷えた土に水が残る) | 土の中が何日も湿ったままか | 水を止めて乾かす |
| 葉の色がかすれる・細かい点 | ハダニ | 葉の裏に小さな点や細い糸 | 株を離して水で洗う |
| 葉に水がしみたような斑・急なしおれ | 低温障害 | 窓やドアのそばで冷えた夜があったか | 暖かい場所で数日待つ |
| 葉先や縁が茶色 | 暖房の乾いた風 | 風が当たっていないか | 風の通り道から外す |
冬に葉が落ちるのはなぜ?
冬に葉が落ちるのは、寒さと環境の変化が主な原因です。取り込みや移動のあとなら、3週間ほど様子を見ます。
クレムソン大学の資料は、株が冷えると葉が落ちると書いています。ハイポネックスのガジュマルの資料にも、寒さで葉を落とすとあります。
同じガジュマルの資料は、買った直後や置き場所を変えたあとにも葉を落とすとしています。冬の取り込みは、その両方が重なる時期です。
幹や株元が硬ければ、春に新しい芽が動く見込みがあります。 葉が黄色くなる位置での見分けは葉が黄色くなる原因にまとめています。
冬に根腐れが増えるのはなぜ?
冬は根が水を吸わないのに、夏と同じように水をやってしまうからです。冷えた土に水が残り、根が息をできなくなります。
ハイポネックスの冬越しの資料は、冬場に枯らす原因は水やりに問題がある場合が多いとしています。水の量か回数を減らすよう勧めています。
クレムソン大学の資料も、水のやりすぎは根の酸素を減らし、根の病気を招くとしています。冬の株元がぶよぶよなら、まず水を止めます。
冬にハダニが出るのはなぜ?
暖房で乾いた空気が、ハダニの増えやすい環境になるからです。葉の裏を水やりのたびに見ると、早く気づけます。
パデュー大学の資料は、暑く乾いてよどんだ空気がハダニの好む環境だとしています。冬の暖房の部屋は、これに当てはまります。
クレムソン大学の資料にあるハダニの症状は、次のとおりです。
- 葉の表に薄い色の点々が出て、全体が色あせて見える
- 重いと、細い糸のような巣が見える
- 放っておくと、葉が黄色くなる
最初にするのは、疑わしい株をほかの株から離すことです。 そのうえで、葉の表と裏を水で洗い流します。
寒さで傷んだ観葉植物は、どう判断する?
寒さで傷んだ直後は判断せず、暖かい場所で3〜7日ほど待ってから見ます。茎や幹の皮の下が緑なら、その部分は生きています。
フロリダ大学の資料は、低温障害の症状をこう挙げています。
- 葉が急にしおれる
- 葉に水がしみたような部分が出る
- 暖かくなったあとに、傷んだ部分が茶色くなる
同じ資料によると、冷えた時間が短ければ回復できます。ただし、生育が落ちる傷みが残ることがあります。長く冷えると、元に戻らない傷みになります。
フロリダ大学の別の資料(庭木向け)は、寒さのあとの見方をこう書いています。鉢の観葉植物にも使える考え方です。
- 傷みは直後のほうがひどく見える。3〜7日以上待ってから判断する
- 皮を軽く削り、下が緑なら生きている。茶色や黒なら傷んでいる
- 迷ったら、新しい芽が出るまで枝を切らない
- 肥料は、春に生育が戻るまで待つ
| 見るところ | 生きている見込みが高い | 傷みが深い |
|---|---|---|
| 茎・幹の皮の下 | 緑 | 茶色〜黒 |
| 株元 | 硬い | 押すとぶよぶよ |
| 根 | 白く張りがある | 黒く柔らかく崩れる |
| 葉 | しおれても数日で張りが戻る | 水がしみたような部分が広がる |
| 春の芽 | 動く | 動かない |
手順にすると次のとおりです。
- 暖房の風が当たらない、部屋の中ほどに移す
- 水は控えめにし、土が乾いてから与える
- 傷んだ葉は、全体が茶色くなってから取る
- 枝や茎を切るのは、新しい芽が出て、生きている所が分かってから
- 肥料と植え替えは、春に芽が動いてから
「枯れた」と決めるのは、春に芽が動くかを見てからでも遅くありません。 株元まで傷んでも、緑の茎が残れば挿し木で作り直せる植物もあります。
寒さで傷んだ直後の株は、見た目より中が生きていることがよくあります。切るのも捨てるのも、春の芽を見てからにしましょう。
植え替えの時期と手順は植え替えの手順にまとめています。
ビニールやプチプチで保温するときの注意は?
保温の覆いは、支えを立てて葉に触れないように掛け、日の当たる昼は開けて熱を逃がします。覆いで上がる温度はわずかなので、強く冷える夜は室内に入れます。
コロラド州立大学の試験では、枠を立てたビニールの覆いの効果は約2〜3℃でした。原文の数字は3〜6°Fあまりです。
同じ資料は、覆いが触れた所から株が凍るので、覆いは株から離すとしています。昼は、少なくとも隙間を開けて熱をこもらせないとしています。
フロリダ大学の資料も、覆いを株に直接触れさせないよう書いています。覆いは地面に固定し、朝に気温が上がり始めたら外します。
ビニールの中は、晴れた昼にすぐ暑くなります。夜に閉めたら、朝に開けるまでを1組で覚えておきましょう。
| 保温の方法 | 効くこと | 注意すること |
|---|---|---|
| 屋外のビニールハウス・ビニール温室 | 夜の冷えを約2〜3℃和らげる | 昼は開ける。熱帯の観葉植物は室内のほうが安全 |
| ビニール袋をかぶせる | 株のまわりの冷えた風を防ぐ | 支えを立てて葉に触れさせない。朝に外す |
| プチプチで鉢を包む | 鉢の中の土と根が冷えにくい | 鉢底の穴をふさがない |
| プチプチを窓ガラスに貼る | 窓からの冷気を和らげる | 入る光が少し弱くなる |
| 段ボール・発泡スチロールを鉢の下に敷く | 床の冷たさが鉢に伝わりにくい | 水がしみたら取り替える |
| 台やスタンドに乗せる | 床にたまる冷えた空気から離れる | 倒れない高さにする |
屋外のビニールハウスで観葉植物は冬越しできる?
暖房の無いビニールハウスだけで、熱帯の観葉植物を冬越しさせるのは難しいことが多いです。上がるのは約2〜3℃なので、予報の最低気温に足して目安に届くかで判断します。
たとえば予報の最低気温が3℃なら、覆いの中でも5〜6℃ほどです。上の表の目安に届かない植物は、室内に入れます。
ビニールハウスは「室内に入れるまでのつなぎ」と考えると失敗しにくくなります。 晴れた日の昼は、中が暑くなりすぎないよう開けます。
プチプチはどう使う?
プチプチの使い方は、鉢を包んで根を冷やさないことと、窓に貼って冷気を和らげることの2つです。葉を包んだままにはしません。
プチプチの気泡は、空気の層で熱を伝えにくくします。鉢を包むと、土の中の温度が下がりにくくなります。
窓ガラスに貼るのは、窓で冷やされた空気が床へ下りる動きを和らげるためです。パナソニックの解説にある、コールドドラフトへの手当てです。
プチプチで鉢を包むときは、鉢底の穴をふさがないことが要点です。 水が抜けないと、冬の根腐れにつながります。
ビニール袋をかぶせてもよい?
夜だけ、支えを立てて葉に触れないようにかぶせるなら使えます。朝には外し、かぶせたまま日に当てません。
ビニール袋が葉に貼りつくと、その部分から冷えが伝わります。コロラド州立大学の資料にある、覆いが触れた所から凍る現象と同じです。
日が当たると、袋の中はすぐ暑くなります。袋は「夜にかぶせて、朝に外す」をセットで行います。 外し忘れが心配なら、窓から離すだけの対策を優先します。
観葉植物の冬越しで見直すことは?
観葉植物の冬越しは、月に1回、下の表を上から見直すと失敗が減ります。寒波の予報が出たら、夜の置き場所だけでも確かめます。
| 見るところ | 合格の目安 | 外れたら |
|---|---|---|
| 夜の置き場所の温度 | 表の最低温度を下回らない | 夕方に窓から離す。台に乗せる |
| 暖房の風 | 直接当たらない | 風の通り道から外す |
| 水やり | 指で土の中が乾いてから2〜3日後 | 回数を減らす |
| 時間帯と水温 | 日中に、室温の水で | 前の晩に汲み置く |
| 受け皿 | 水がたまっていない | 毎回捨てる |
| 肥料 | 与えていない | 春まで止める |
| 葉の裏 | 細かい点や糸が無い | 株を離して水で洗う |
| 屋外の株 | 予報の最低気温が13℃を下回る前に室内へ | 夜だけでも入れる |
冬越しで大事なのは、足すことより「冷やさない・濡らしすぎない」ことです。 春に芽が動いてから、肥料と植え替えで元に戻します。
観葉植物の冬越しの話に出てくる用語は?
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 冬越し | 寒さに弱い植物を、冬のあいだ傷めずに春まで育てること |
| 耐寒性 | 寒さに耐える力。植物ごとに違う |
| 耐寒性H1b・H1c | 英国王立園芸協会の区分。H1bは最低10〜15℃、H1cは最低5〜10℃の温室向け |
| 低温障害 | 凍らない温度でも、寒さで葉や茎が傷むこと。熱帯の植物に多い |
| 放射冷却 | 地表の熱が空へ逃げて気温が下がること。晴れて風の弱い夜に強い |
| コールドドラフト | 窓で冷やされた空気が下りて、床に沿って広がる現象 |
| 休眠 | 冬に生長が止まる状態。水も肥料も控える |
| 葉水 | 霧吹きで葉に水をかけること。ハダニの予防になる |
| ハダニ | 葉の裏につく小さな虫。乾いた空気で増え、葉の色がかすれる |
| 根腐れ | 水が多く酸素が足りずに根が死ぬこと。根が茶色〜黒く柔らかくなる |
観葉植物の冬越しでよくある質問は?
観葉植物は何度まで寒さに耐えられますか?
植物によって違います。植物別の目安は、上の表にまとめました。
目安が分からない熱帯の観葉植物なら、夜の置き場所を10℃以上に保つと安全側です。 フロリダ大学の資料は、約10℃未満で傷むおそれがあるとしています。
観葉植物は外で冬越しできますか?
熱帯生まれの観葉植物は、屋外での冬越しは難しいです。夜の最低気温が約13℃を下回り始めたら、室内に入れます。
暖房の無いビニールハウスで上がるのは、約2〜3℃です。予報の最低気温に2〜3℃を足しても目安に届かないなら、室内に入れます。
冬は窓際に置けばいいですか?
昼は窓際の明るい場所がよいです。ただし夜は、窓から部屋の中ほどへ離します。
窓際は昼の光を取るのに向く一方、夜は冷え込みます。昼と夜で置き場所を変えるのが、冬の基本です。 動かせない鉢は、夜にカーテンを閉めて部屋側に置きます。
夜だけ暖房を切っても大丈夫ですか?
置き場所の温度が、植物の冬越しの目安を下回らなければ大丈夫です。
イリノイ大学の資料は、観葉植物は夜に昼より5℃ほど低い温度を好むとしています。守るのは「夜の最低温度」で、夜通し暖める必要はありません。 寒波の夜は、窓から離して台に乗せます。
冬に植え替えてもよいですか?
できれば春まで待ちます。冬は根の動きが鈍く、植え替えの傷みから戻るのに時間がかかります。
根詰まりで水が染み込まない株も、冬は水を控えて春を待つほうが安全です。植え替えは、新しい芽が動き出してからにします。 手順は植え替えの手順と観葉植物の土の選び方にあります。
暖房のない部屋でも冬越しできますか?
夜の最低温度が、植物の目安を下回らなければできます。まず温度計で一晩測ります。
暖房の無い部屋は、乾燥やハダニの心配が少ない利点もあります。下回る夜があるなら、その夜だけ暖かい部屋へ移します。 窓から離し、床から上げるだけで、冷え方は和らぎます。
一緒に読みたい記事は?
出典
- University of Illinois Extension: Tips for moving houseplants indoors and overwinter care(55°Fで取り込む・慣らし・害虫・隔離・冬の水と肥料・湿度)
- UF/IFAS Extension: Cold Protection of Foliage Plants in Shadehouses and Greenhouses(約10℃未満で傷む・低温障害の温度と症状)
- UF/IFAS Extension Miami-Dade: Good Strategies for Cold Damage in the Landscape(3〜7日待つ・皮の下の緑・剪定と肥料の時期)
- UF/IFAS Extension Leon County: Frost in the Panhandle? Practical Tips for Protecting Your Garden(覆いは株に触れさせず地面に固定・朝に外す)
- Colorado State University Extension: Frost Protection and Extending the Growing Season(ビニールの覆いの効果・株から離す・昼は開ける・放射霜)
- Clemson University HGIC: Houseplant Diseases & Disorders(冷えによる落葉・環境変化の落葉・冷水斑・過湿)
- Clemson University HGIC: Common Houseplant Insects & Related Pests(ハダニの症状と隔離)
- Purdue University Consumer Horticulture: Thirst Aid for Houseplants(冬の室内の湿度・ハダニ)
- University of Wisconsin-Madison Extension: Keys to Healthy Houseplants(乾いた空気・夜の暖めすぎ・冬の肥料)
- University of Nebraska-Lincoln Extension: Success With Houseplants - Fertilization(休眠中の施肥と塩の蓄積)
- Iowa State University Extension: What causes leaves on my houseplant to turn yellow or brown and drop off?(明るさは段階的に変える)
- 気象庁:予報用語 気温(放射冷却)
- パナソニック:暖房を入れても部屋が寒い原因と、お財布にやさしい防寒対策(コールドドラフト・開口部からの熱の流出)
- ハイポネックス Plantia:冬の観葉植物、枯らさずに管理するコツは?(10℃・冬の水やり・受け皿)
- ハイポネックス Plantia:寒さに強い観葉植物18選 冬越しの管理ポイント(窓辺と玄関の冷え・冬の水やり・追肥しない)
- ハイポネックス Plantia:観葉植物の管理方法(冬の水やりの回数・常温の水・肥料の時期)
- ハイポネックス Plantia:ガジュマルの育て方(窓際の冷え・暖房の風・葉水とハダニ・落葉)
- ハイポネックス Plantia:パキラの育て方|枯れるのは水やりのせい?
- ハイポネックス Plantia:サンスベリアの育て方や植えかえ方法とは(冬眠中は水やりしない)
- ハイポネックス:モンステラの育て方や栽培のコツ(肥料は春〜秋・冬は不要)
- ハイポネックス:ハイポネックス原液(植え替え後の使い方)
- RHS: Monstera deliciosa
- RHS: Pachira aquatica
- RHS: Epipremnum aureum
- RHS: Ficus microcarpa
- RHS: Dracaena trifasciata